物性研短期研究会
「理論タンパク質物性科学の最前線:
理論と実験との密な協働」

2022.07.27更新


延期しておりましたが、 2022年7月26日(火)、27日(水)に研究会を開催します。

日時:2020年2月28日(金)、29日(土)
2022年7月26日(火)、27日(水) 

場所:東京大学 柏キャンパス 物性研究所6階大講義室(ハイブリット開催)

物性研究所へのアクセス   (柏の葉キャンパス駅から無料シャトルバスあり)

キャンパスマップ
アブストラクト集
閲覧にはパスワードが必要です。

<参加申込、アブストラクト投稿>
※オンライン参加申込締切は7月25日(月)17:00 です。
※一般のポスター発表を募集しています。
※参加申込は締め切りました。
・現地参加の定員はコロナ対策のため、50名となっています。
・参加には事前登録が必要となっています。
・現地参加希望者が定員を超えた場合は、発表者を優先して参加人数を調整します。 オンライン参加に変更をお願いすることがあるかもしれませんが、ご了承ください。
<開催趣旨>
 タンパク質は生命の基本要素であるが、各々のタンパク質はそれぞれ非常に異なる独特の物理的性質(物性)を有することが知られており、それらがタンパク質の機能につながっていると考えられる。 したがって、タンパク質の物理的性質と機能の間の相関を研究することは、生命機能を理解する上で極めて本質的である。
 近年のスーパーコンピュータの発展、および解析手法の進展が相まって、生体内でおこる化学反応解析の分野は格段の進歩を遂げている。また、実験手法の精度の向上により適用限界も広がりを見せており、理論と実験との協働により、より深いレベルでの生命現象の理解が可能になると予想される。これまで物性研では固体系を中心に、表面、分子などの共同利用・共同研究拠点として物性研究の中心として、分野を牽引してきた。今後は生体系や細胞レベルなど、生命系への貢献が期待されている。
 そこで、タンパク質物性科学における理論、計算と実験の共同研究について、最新の成果の情報交換をすると共に、今後の展望について議論するために本研究会を開催する。
<プログラム>

2022年7月26日(火)

10:00-10:10 Opening
■ (座長 重田育照・筑波大学)
10:10-10:40 吉田紀生(名古屋大学)
  「生体分子の溶媒和統計力学理論によるタンパク質機能解析への展開」
10:40-11:10 五十嵐圭日子(東京大学)
  「固液界面におけるセルラーゼの動的挙動とシミュレーション化」
11:10-11:40 宮下治(理化学研究所)
  「構造生物学へのハイブリッドアプローチ:シミュレーションと実験データの融合」
11:40-12:10 中野祥吾(静岡県立大学)
  「遺伝的アルゴリズムと立体構造を用いた高機能化酵素デザイン」

     昼食

■ (座長 新井宗仁・東京大学)
13:20-13:50 八木清(理化学研究所)
  「QM/MM法の開発と生体分子の振動解析と化学反応への応用」
13:50-14:20 柴田幹大(金沢大学)
  「タンパク質の構造変化をリアルタイムかつナノスケールで可視化する」
14:20-14:50 立川正志(横浜市立大学)
  「オルガネラを形作る力学」

     休憩

■ (座長 石北央・東京大学)
15:10-15:40 秋山良(九州大学)
  「排除体積効果による溶液の分離」
15:40-16:10 新井宗仁(東京大学)
  「機能性タンパク質の理論的設計」
16:10-16:40 望月祐志(立教大学)
  「FMOプログラムABINIT-MPの整備状況、ならびにFMO-DPD法の開発と応用」

     休憩

■ (座長 永田崇・東京大学)
17:00-17:30 玉田太郎(量子科学技術研究開発機構)
  「電子伝達タンパク質の高分解能構造解析」
17:30-18:00 石北央(東京大学)
  「タンパク質中におけるプロトン移動と電子移動」





2022年7月27日(水)

■ (座長 野口博司・東京大学)
  9:00-9:30   原田隆平(筑波大学)
  「生体機能を解明する分子シミュレーション手法の開発と応用」
 9:30-10:00  庄司光男(筑波大学)
  「GLASアルゴリズムによる酵素反応機構の理論解明:新規反応経路探索手法の開発と適用」
10:00-10:30 吉澤拓也(立命館大学)
  「相分離性タンパク質FUSの分子挙動解析」

     休憩

■ (座長 原田隆平・筑波大学)
10:50-11:20 佐々木裕次(東京大学)
  「量子ビームを用いた1分子内部動態計測(DXT/DXB)の進展」
11:20-11:50 乙須拓洋(埼玉大学)
  「蛍光寿命の相関解析に基づく生体分子のダイナミクス解析」

     昼食

13:00-14:30  ポスター発表(対面のみ)

■ (座長 井上圭一・東京大学)
14:30-15:00 岩崎憲治(筑波大学)
  「病因となる天然変性タンパク質の構造・機能解析」
15:00-15:30 當舎武彦(理化学研究所・SPring-8)
  「金属酵素活性中心における一酸化窒素還元反応の分子機構」
15:30-16:00 寺川剛(京都大学)
  「分子シミュレーションと実験で解き明かすエピゲノム修飾継承の分子機構」
16:00-16:10 Closing



◎ ポスター講演者一覧:

  1. 甲田信一(分子科学研究所)精密反応モデリングとベイズパラメタ推定で明らかにするシアノバクテリア時計タンパク質KaiCの多量体構造の機能的役割
  2. 奥村久士(分子科学研究所)赤外自由電子レーザーによるアミロイド線維破壊の分子動力学シミュレーション
  3. 堀優太(筑波大学) 酸化型[Ni-Fe]ヒドロゲナーゼの活性中心についての理論的研究
  4. Hengphasatporn Kowit(筑波大学)Evaluation of brominated baicalein as a promising SARs-CoV-2 Mpro Inhibitor
  5. 井上圭一(東京大学)タンパク質内プロトン移動が微生物ロドプシンの光機能を生み出すしくみ
  6. 永田崇(東京大学)レチナール光異性化酵素として機能する動物ロドプシンの光吸収・反応特性の解析
  7. 野地隼平(新潟大学)疎水表面の分極場のゆらぎに関する積分方程式理論
  8. 藤浪大輔(静岡県立大学)アミノ酸残基レベルの熱力学的解析が明らかにした自由エネルギー関係
  9. 鹿倉啓史(京都大学)アニオンチャネルロドプシン GtACR1 に対する QM/MM RWFE-SCF 法を用いた変異体モデリングおよび光励起エネルギー計算
  10. 佐藤綾香(筑波大学)高電位鉄硫黄タンパク質のクラスター周辺の構造が及ぼす影響と電子状態についての理論的解析
  11. 菱田真史(筑波大学)タンパク質の構造安定化に対する水和水の役割
  12. 下山紘充(筑波大学)高次機能複合体設計を目指した3D-DS現象の計算科学的再現
  13. 冨山翔平(東京大学)分子シミュレーションにおける自由エネルギー計算手法の再重プロセスの二次補間による改良
  14. 中西亮(東京大学)クロマチンポリマーモデルにおけるクラスター寿命の相転移
  15. 安東智大(京都大学)QM/MM RWFE-SCF法によるイクオリンのアロステリックな発光反応制御機構の理論解析
  16. 荒井翔太(新潟大学)混み合った環境における粘性の理論


注意事項


オーガナイザー
筑波大学計算科学研究センター 重田育照
東京大学物性研究所 野口博司、井上圭一
連絡先(e-mail)
代表: shigeta [at] ccs.tsukuba.ac.jp
事務局 : noguchi-jimu [at] issp.u-tokyo.ac.jp
共催:東京大学物性研究所 物質設計評価施設設計部