業績リスト

A01-003佐野グループ

論文等 | 原著論文

2018

*Taro P. Shimizu and Kazumasa A. Takeuchi,
Measuring Lyapunov exponents of large chaotic systems with global coupling by time series analysis,
Chaos 28, 121103/1-6 (2018).

概要: 不安定性の指標であるLyapunov指数は、大自由度カオス実験系では一般に測定が困難である。本研究では、大域結合のカオス系を対象として、大自由度でも利用可能なLyapunov指数の測定手法の開発を行った。大域結合のカオス写像やリミットサイクル振動子に対し、本手法が有効であることを数値的に検証した。 【Fast Track 論文】

Zeying Che, Jan de Gier, Iori Hiki, *Tomohiro Sasamoto,
Exact confirmation of 1D nonlinear fluctuating hydrodynamics for a two-species exclusion process,
Physical Review Letters 120, 240601 (2018).

概要: 最近van BeijerenとSpohnにより提案された1次元揺らぐ流体力学の理論は、FPU鎖といったハミルトン系の揺らぎや相関に関する長時間の性質の一部を記述するものであり、シミュレーションでは多いに成功を収めているが、その理論的理解は不十分なままである。本論文において我々は、同様に揺らぐ流体力学が適用可能な、AHRモデルと呼ばれる2成分排他過程に対し、グリーン関数に対する厳密解を見出し、それを用いて揺らぐ流体力学の予言を確認することに成功した。多成分系の性質をミクロな立場から調べるという観点からも、新奇性のある結果である。

*Takahisa Fukadai and Tomohiro Sasamoto,
Transient Dynamics of Double Quantum Dots Coupled to Two Reservoirs,
Journal of the Physical Society of Japan 87, 054006/1-22 (2018).

概要: 熱浴に接した2つの量子ドット系の緩和現象を、非平衡グリーン関数法を用いて調べた。境界パラメータの値を変化させることにより、緩和の様子が変化するなどの結果を得た。

Yasufumi Ito and *Kazumasa A. Takeuchi,
When fast and slow interfaces grow together: connection to the half-space problem of the Kardar-Parisi-Zhang class,
Physical Review E 97, 040103(R)/1-6 (2018).

概要: 1+1次元KPZクラスに従う界面が、成長速度の異なる二領域のもとで成長する場合の揺らぎの性質を数値的に解明した。離散多核成長模型を用いて、そのような状況のシミュレーションをしたところ、二領域の境界上では、KPZ半空間問題として理論的に知られていた揺らぎ法則が出現することが判明した。特に、円形の界面が成長する場合、境界ではGSEランダム行列の最大固有値分布が出現する。我々はまた、二領域の成長速度の差が小さい場合に、通常の全空間の統計則から半空間の統計則のクロスオーバーが出現することも見出した。 【笹本智弘(結果についての議論)】

*Takaki Yamamoto and Masaki Sano,
Theoretical model of chirality-induced helical self-propulsion,
Physical Review E 97, 012607/1-11 (2018).

概要: 最近我々が発見したキラルな自己遊泳粒子でらせん運動を発現する液晶液滴に関する理論モデルを提案した。系の対称性を考慮することにより、液滴の重心速度ベクトル、角速度ベクトル、ネマチックテンソルに関する方程式を立て、らせん運動が発生する条件を分岐解析などにより明らかにした。 

Daiki Nishiguchi, Junichiro Iwasawa, Hong-Ren Jiang and Masaki Sano,
Flagellar dynamics of chains of active Janus particles fueled by an AC electric field,
New Journal of Physics 20, 015002/1-14 (2018).

概要: ヤヌス粒子の交流電場下の自己駆動現象とヤヌス粒子が作るひも状構造が示す鞭毛状の運動に関する実験結果を述べたもの。溶液の塩濃度の高い場合にヤヌス粒子がひも状の構造を形成する条件を明らかにした。ひも構造が自発的に鞭毛運動のように振動する現象に着目し、その振動周波数の印可電圧依存性からヤヌス粒子に誘起された四重極電荷分布による相互作用がひも構造の形成と振動のメカニズムであることを議論した。

2017

*Yohsuke T. Fukai and Kazumasa A. Takeuchi,
Kardar-Parisi-Zhang Interfaces with Inward Growth,
Physical Review Letters 119, 030602/1-5 (2017).

概要: (1+1)次元 Kardar-Parisi-Zhang (KPZ) クラスの界面成長を示すことがわかっている液晶乱流実験において、任意の界面初期条件を生成可能な実験系を構築した。この系を用いてリング状の界面初期条件を生成し、そこから内向きに成長する乱流界面の揺らぎを計測した結果、素朴に期待しうる円形界面サブクラスの統計則ではなく、平面界面サブクラスの統計法則が発見された。同様の結果は、off-lattice Edenモデルの数値計算でも見られた。また、内向き成長界面は、その後、有限の時刻でリングの中心付近に到達し、潰れることになるが、それに至るまでのクロスオーバーの様相を明らかにした。 【笹本智弘(議論)】

Kazumasa A. Takeuchi,
1/fα power spectrum in the Kardar-Parisi-Zhang universality class,
Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical 50, 264006/1-17 (2017).

概要: (1+1)次元 Kardar-Parisi-Zhang (KPZ) 普遍クラスに属する界面ゆらぎのパワースペクトルを実験的、および数値的に測定し、いわゆる1/f型スペクトルを観測した。得られたパワースペクトルに対して臨界指数を測定し、それが近年提唱されたエイジングWiener-Khinchin定理で説明できることを示した。さらに、同定理により、KPZクラスにおける1/f型パワースペクトルはKPZ界面が漸近的に従うBaik-Rains普遍分布の情報を含んでいることが判明し、実験および数値計算のデータとよく一致する結果を得た。

*Kyogo Kawaguchi, Ryoichiro Kageyama and *Masaki Sano,
Topological defects control collective dynamics in neural progenitor cell cultures,
Nature 545, 327-332 (2017).

概要: 神経幹細胞の培養系に置いて、各細胞は細長い形状を呈して長軸に沿って確率的に前後運動を行う。この系では細胞が向きを揃えたネマチックな秩序状態が出現し、そこには+1/2や-1/2の巻き数を持つトポロジカル欠陥が現れる。また、+1/2の欠陥のコアには細胞が集合し3次元のマウンドを形成し、-1/2の欠陥のコアから細胞は遠ざかる傾向があることを発見した。これらの振る舞いは、ネマチック秩序変数の非一様性に起因するアクティブな力と異方的な摩擦力を考慮することで、簡単な方程式により現象を再現できることを見出した。 【多数のメディアや日本の学会誌、APSのPhysics Today等にも紹介された。】

Takaki Yamamoto and Masaki Sano,
Chirality-induced helical self-propulsion of cholesteric liquid crystal droplets,
Soft Matter 13, 3328-3333 (2017).

概要: コレステリック液晶の液滴が界面活性剤を含む水溶液中でらせん運動をすることを見出した。らせん運動の回転の向きは、ネマチック液晶に混ぜるドーパントのキラリティーを変えると反転し、ネマチック液晶の液滴では直進することから、この自己駆動運動は、マランゴニ流と回転運動が液滴のキラリティーを介して結合したことにより生じる運動であることが示唆される結果を得た。

Tomoyuki Mano, *Jean-Baptiste Delfau, Junichiro Iwasawa, and Masaki Sano,
Optimal run-and-tumble based transportation of a Janus particle with active steering,
Proceedings of the National Academy of Sciences 114, E2580–E2589 (2017).

概要: 熱ゆらぎにさらされるミクロンサイズの物体を制御することは人工物にせよ微生物にせよ難しい。近年、小さな自己駆動粒子の製作が可能となったが、微粒子を目的の方向に向かわせることは、ランダムな回転拡散との競合となる。我々は、AC電界下で自己駆動するJanus粒子を用い、バクテリアのrun-and-tumble行動に倣って、粒子の向きを遠隔操作するアルゴリズムを考案した。さらに、理論的に最適な戦略を求め、微生物の遊泳行動との比較を行った。その結果、ボルボックス程度(約500ミクロン)の大きさの場合は、運動の向きを常に制御しつつ目的に向かって泳ぐこと(active steering)が最適であるのに対して、バクテリア程度(約2ミクロン)の大きさでは、向きを正確に制御するよりは、角度が目的を大きくずれた場合だけ、方向転換するrun-and tumble戦略が最適であることが分かった。

*Jacopo De Nardis, Pierre Le Doussal, and Kazumasa A. Takeuchi,
Memory and Universality in Interface Growth,
Physical Review Letters 118, 125701/1-5 (2017).

概要: 界面成長等の普遍的な非平衡ゆらぎを記述するKardar-Parisi-Zhang (KPZ) クラスは、1次元では分布関数や空間相関が厳密に求められていたものの、時間相関は未解決問題として残されていた。本論文では、時間相関について実験と比較可能な理論的表式を初めて導出し、それが実験や数値計算と精度よく合致することを発見した。また、KPZクラス以外の非平衡普遍クラスでも存在しうる特徴的な記憶効果についても知見を得た。

*Daiki Nishiguchi, Ken H. Nagai, Hugues Chate, and Masaki Sano,
Long-range nematic order and anomalous fluctuations in suspensions of swimming filamentous bacteria,
Physical Review E 95, 020601(R) /1-6 (2017).

概要: 分裂とタンブリングを阻害した、長いフィラメント状のバクテリアを用いて、準2次元的に拘束された薄い容器内でネマチックな集団運動を観察した。密度を上げるとバクテリアは、弱いながらも衝突によりネマチックに向きを揃える効果を示し、空間の広い領域でネマチックオーダーパラメターが減衰せず、長距離の方向秩序と呼べる状態を実験系で始めて観測することに成功した。この長距離秩序状態で粒子数の密度ゆらぎを測定すると、Giant Number Fluctuationと呼べる振る舞いが観測され、種々の相関関数の振る舞いの無矛盾な結果が得られた。 【H26-27年度の公募班メンバーである永井健氏との共同研究であり、Chate氏との国際共同研究でもある。】

2016

Gioia Carinci, Cristiana Giardina, Frank Redig, Tomohiro Sasamoto,
A generalized asymmetric exclusion process with Uq(sl2) stochastic duality,
Probability Theory and Related Fields 166(3), 887-933 (2016).

概要: 1次元非対称排他過程(ASEP)のカレント等の性質を調べる際、自己双対性が有用であるが、カレントのある非平衡確率モデルにおいて、自己双対性がどのように現れるかはよくわかっていない。本論文においては、量子群に関係する自己双対性を持つ確率モデルを系統的に構成する方法を示し、例として、Uq(sl2)の高スピン表現に対応する確率モデルを構成した。

*Kazumasa A. Takeuchi and Takuma Akimoto,
Characteristic Sign Renewals of Kardar-Parisi-Zhang Fluctuations,
Journal of Statistical Physics 164, 1167-1182 (2016).

概要: (1+1)次元 Kardar-Parisi-Zhang (KPZ)クラスの揺らぎの符号の解析により、KPZクラスの一部性質が、更新過程と呼ばれる、エイジングやエルゴード性の破れの研究で用いられる単純な確率過程と関係することを数値的・実験的に示した。特に、KPZと更新過程は全く異なる系であるにも拘わらず、再帰時間やpersistence確率などの性質が両者で定量的に一致することが判明した。また、KPZ揺らぎの符号の時間平均値が、弱いエルゴード性の破れと呼ばれる性質を示すこともわかり、更新過程とも異なる、KPZ特有の分布関数が見出された。さらに、理論的にほぼ未解明のKPZ時間相関における円形界面と平面界面の違いについても新たな知見が得られた。 【竹内一将、研究計画の作成(共同)、データ解析、数値計算(分担)、論文執筆(共同)】

*Xiong Ding, Hugues Chate, Predrag Cvitanovic, Evangelos Siminos, and Kazumasa A. Takeuchi,
Estimating the Dimension of an Inertial Manifold from Unstable Periodic Orbits,
Physical Review Letters 117, 024101/1-5 (2016).

概要: 本論文では、散逸を伴う時空カオス力学系を記述するとされる有限次元の慣性多様体が、不安定周期軌道だけを用いて構成できることを数値的に示した。具体例として、蔵本-Sivashinsky方程式を用い、共変Lyapunovベクトルの双極性を用いて推定した慣性多様体次元と、今回不安定周期軌道を用いて推定した慣性多様体次元が一致することが判明した。 【竹内一将、研究計画の作成(共同)、データ解析(一部)、議論(共同)、論文執筆(共同)】

*J.-B. Delfau, John J. Molina and M. Sano,
Collective behavior of strongly confined suspensions of squirmers,
Europhysics Letters 114, 24001/1-5 (2016).

概要: 自己駆動粒子の低レイノルズ数流体中での集団運動の可能性を明らかにするため、Squirmerと呼ばれる球形粒子で表面流を仮定したモデルを用い、集団運動を乱す原因である流体相互作用を抑えるため、高さ方向に強く拘束された準2次元的境界条件の下で数値シミュレーションを行った。その結果、遠距離での流体相互作用は急激に減衰するものの、近距離での流体相互作用も重要となり、Neutral Swimmerと呼ばれる場合に集団運動が観測されたが、PusherやPullerの場合は集団運動は極めて形成されにくいことを明らかにした。 【公募班の山本量一グループのメンバーであるJohn Molina氏との共同研究である。】

*Takao Ohta, Mitsusuke Tarama and Masaki Sano,
Simple model of cell crawling,
Physica D 318, 3-11 (2016).

概要: 細胞運動の新しい理論モデルを提案した。2次元で細胞の形を変形させる力テンソル、変形が生み出す重心の運動を対称性からモデル化し、細胞が発生する応力リミットサイクル振動する場合や興奮性でノイズによりコヒーレントレゾナンス現象で振動する場合などについて計算とシミュレーションを行った論文。

*John J. Molina, Kotaro Otomura, Hayato Shiba, Hideki Kobayashi, Masaki Sano, and Ryoichi Yamamoto,
Rheological evaluation of colloidal dispersions using the smoothed profile method: formulation and applications,
Journal of Fluid Mechanics 792, 590-619 (2016).

概要: コロイド分散系のレオロジー特性を、粒子間の流体力学相互作用を直接ナビエストークス方程式の数値シミュレーションで評価するための方法論の大幅な拡 張を行った。具体的には、均一なせん断流を実現する Lees-Edwards 周期境界条件の下で、 粒子分散系のレオロジー特性を評価するための定式化を行った。この拡張により、系の粘性を調べる際に一般的な定常(DC)せん断流だけではなく、粘弾性を調べる際に必要となる振動せん断流をも実現することが可能となったのみならず、系の全応力や任意の場所に おける局所応力など、レオロジー評価に必要な全ての物理量を直接数値計算で求めることが 可能となった。

*Masaki Sano and Keiichi Tamai,
A Universal Transition to Turbulence in Channel Flow,
Nature Physics 12, 249-253 (2016).

概要: 層流・乱流転移がいつどのように起こり、そこにどのような法則があるかは、レイノルズ以来130年以上にわたる未解決の問題である。カオスの発見はこの問題に関して教科書を書き換えるほどのインパクトを与えたが、あくまでも時間的な乱れに関してであり、パイプ流やチェネル流などのシア流の層流・乱流転移に関しては長年の努力も関わらず未解決のままであった。我々は、これまでで最大のチャネル流の実験を行い、チャネル流における臨界現象的振る舞いを見いだした。チャネルの入り口での境界条件を乱流にして注入した場合、レイノルズ数が臨界より低ければ乱流は下流に伝播する過程で減衰してしまうが、臨界を超えると乱流状態が全体に広がる。また、臨界点近傍では乱流は時空間欠的になり、オーダーパラメーターのゼロからの立ち上がりや相関長の発散といった現象が観測される。この測定で得られた3つの独立菜臨界指数は、(2+1)次元のDirected Percolationと一致した。

2015

Alexei Borodin, Ivan Corwin, Leonid Petrov, Tomohiro Sasamoto,
Spectral theory for interacting particle systems solvable by coordinate Bethe ansatz,
Communications in Mathematical Physics 339(3), 1167-1245 (2015).

概要: KPZ系の解析においては、q-TASEPやq-bosonゼロレンジ過程と呼ばれる離散模型が重要な役割を果たしている。本論文では、その一般化として、q-Hahn多項式の重み関数に関係する離散確率過程模型を導入し、そのカレントの揺らぎのモーメントに関する表式を与えた。

*Daiki Nishiguchi and Masaki Sano,
Mesoscopic turbulence and local order in Janus particles self-propelling under an ac electric field,
Physical Review E 92, 052309/1-11 (2015).

概要: 自己駆動粒子の高密度な集団によるメソスコピック乱流の発生に関する実験報告。Janus粒子を用いて電気流体力学効果により印可したAC電圧と垂直な面内で極性を持って動き回る自己駆動粒子の相互作用やエネルギースペクトラムを測定した結果、粒子間の流体相互作用による効果がメソスコピック乱流を所持させていることを実験と理論から明らかにした。

*Shoichi Toyabe, Masaki Sano,
Nonequilibrium Fluctuations in Biological Strands, Machines, and Cells,
Journal of the Physical Society of Japan 84, 102001/1-17 (2015).

概要: ゆらぎの定理やJarzynski等式など最近の非平衡ゆらぎに関する理論を生物系の実験にどのように適用するかをレビューした招待論文。DNAやRNAなどの一分子力学応答、分子モーターなどの仕事と効率、細胞におけるゆらぎの実験と理論について紹介している。

Tomohiro Sasamoto, Herbert Spohn,
Point-interacting Brownian motions in the KPZ universality class,
Electronic Journal of Probability 20, 1-28 (2015).

概要: KPZクラスに属する相互作用するブラウン運動粒子系を構成し、いくつかの性質を示した。特に、このモデルは自己双対性を持ち、それを利用することで、カレントの分布がTracy-Widom分布となることを議論した。コロイド粒子系でKPZ系を実現する際のモデルとなりうる。

*Timothy Halpin-Healy, Kazumasa A. Takeuchi,
A KPZ Cocktail: Shaken, not stirred… -Toasting 30 years of kinetically roughened surfaces,
Journal of Statistical Physics 160, 794-814 (2015).

概要: Kardar-Parizi-Zhang、いわゆるKPZ方程式は、およそ30年前に考案され、それに関わる物理学は、今でも最先端の話題として多くの科学者を魅了し続けている。本論文ではKPZ方程式に関する30年間の進展を手短に概観するとともに、KPZクラスを特徴づける非平衡ゆらぎの新たな性質や、思索的な観察結果等を紹介する。

*Hiroyuki Ebata and Masaki Sano,
Swimming droplets driven by a surface wave,
Scientific Reports 5, 8546/1-7 (2015).

概要: 加振された液滴が示す形態の時間発展と並進運動に関する実験と解析。加振を増加させてゆくと、回転、振動、直進、ジグザグなどの非自明な重心運動が液滴の形の変化を伴って現れる。それに対して、分岐理論による解析を行い、実験と良く一致することを明らかにした。

*Takaki Yamamoto, Masafumi Kuroda, and Masaki Sano,
Three-dimensional analysis of thermo-mechanically rotating cholesteric liquid crystal droplets under a temperature gradient,
EPL 109, 46001/1-6 (2015).

概要: カイラル液晶に温度勾配を印可した際に現れる回転運動は、非平衡クロス効果の一種であり、レーマン効果と呼ばれている。カイラル液晶の液滴を用いて、蛍光配向共焦点顕微鏡法により回転液滴の内部配向構造を始めて測定することに成功した。また、様々の配向条件の下で回転速度の温度勾配依存性やサイズ依存性を定量的に測定し、その結果から従来の理論では説明できない効果を見いだし、表面効果を考慮した現象論的解析を行った。

Alexei Borodin, Ivan Corwin, Leonid Petrov, and Tomohiro Sasamoto,
Spectral theory for the q-boson particle system,
Compositio Mathematica 151, 1-67 (2015).

概要: KPZ普遍性クラスに入っている離散モデルとして、q-TASEPやqボソンゼロレンジ過程は、レプリカ法を厳密に適用出来る系として重要な役割を果たしている。本論文では、これらの模型の時間発展演算子の固有値、固有関数の性質、特にその完全性や、和公式に関する結果を得た。

2014

Tomohiro Sasamoto, and Lauren Williams,
Combinatorics of the asymmetric exclusion process on a semi-infinite lattice,
Journal of Combinatorics 5(4), 419-434 (2014).

概要: KPZ普遍性クラスに入っている離散モデルとして、q-TASEPやqボソンゼロレンジ過程は、レプリカ法を厳密に適用出来る系として重要な役割を果たしている。本論文では、これらの模型の時間発展演算子の固有値、固有関数の性質、特にその完全性や、和公式に関する結果を得た。

Ismael S. S. Carrasco, Kazumasa A. Takeuchi, Silvio da Costa Ferreira Junior, and *Tiago José Oliveira,
Interface fluctuations for deposition on enlarging flat substrates,
New Journal of Physics 16, 123057/1-20 (2014).

概要: ゆらぎを伴う界面成長の他、様々な非平衡ゆらぎを記述することがわかりつつあるKardar-Parisi-Zhang (KPZ)普遍クラスでは、界面の巨視的な形状によって(例えば、円形か平面状かによって)異なる普遍サブクラスに分離することが知られている。本研究では、KPZクラスに属する複数のモデルを数値計算し、界面に曲率を付ける代わりに、システムサイズを時刻と共に増大させていったところ、円形界面の普遍サブクラスが現れることを発見した。このことから、円形界面と平面界面のサブクラスを分かつのに、システムサイズの増大の有無が、界面の曲率や初期条件と同程度か、それよりも基本的な役割を果たしている可能性が示唆される。また、システムサイズが増大する平面界面は円形界面よりも数値計算が容易であり、本成果によって、円形界面の様々な統計則を数値的に高精度で測定することが可能となった。 【竹内一将(他の著者とは独立に本研究の着想に至り、一部のモデルの数値計算や、他著者の得た数値データの解析などを担当)】

Alexei Borodin, *Ivan Corwin, Tomohiro Sasamoto,
From duality to determinants for q-TASEP and ASEP,
Annals of Probability 42, 2314-2382 (2014).

概要: KPZ方程式の解析においては、レプリカ法という方法が有用であるが、計算の途中で現れる級数が発散するなど、数学的には困難が残っていた。本論文においてはKPZ方程式の離散化にあたるq-TASEPとASEPという2つのモデルに対し、双対性を用いてレプリカ法と同等の計算を厳密に実行することが可能である事を示した。

*Kazumasa A. Takeuchi,
Experimental approaches to universal out-of-equilibrium scaling laws: turbulent liquid crystal and other developments,
Journal of Statistical Mechanics: Theory and Experiment P01006/1-28 (2014).

概要: 本論文は、非自明かつ普遍的なスケーリング則が現れる非平衡系として知られる「吸収状態転移」と「ゆらぐ界面成長」に関し、最近の実験研究の主な進展をまとめたものである。前半では、液晶電気対流の乱流状態において著者らが得た主要な成果として、乱流間転移の臨界現象がdirected percolationクラスに属すること、また、一方の乱流状態が他方を侵食していく際にはKardar-Parisi-Zhangクラスの界面ゆらぎが現れることを解説する。後半では、これら二つの普遍クラスを中心に、関連する実験研究を紹介・検討する。吸収状態転移や界面ゆらぎを解析する際の勘所についても手短に解説している。 【佐野雅己(実験面での共同研究)、笹本智弘(理論面での共同研究)】

*Hirokazu Tanimoto and Masaki Sano,
A simple force-motion relation for migrating cells revealed by multipole analysis of traction stress,
Biophysical Journal 106, 16-25 (2014).

概要: 一般に、細胞運動を力学的に記述し予測することは難しい。アメーバ細胞などの一見ランダムな運動がどのように生み出されるのか、運動方向はどのように決まるのかについては、未だに多くの議論がある。我々は、細胞性粘菌のアメーバ細胞を用いて、空間スケール1μ以下でnNオーダーの応力分布を測定することのできる牽引力顕微鏡の技術を開発し、細胞が基盤に及ぼす応力の空間分布のそのダイナミクスを測定した。細胞は自律的に動き回り、外力が働かないため、力の合力はゼロであるため、空間分布の多重極展開を行った。その解析の結果、力の双極子成分が運動の軸を決定し、四重極成分が運動方向を決めていることを見いだした。これにより応力分布から細胞の運動方向を予測することが可能であることを初めて明らかにした。応力分布の詳細なダイナミクスの解析も併せて示した。 (東大理学部のWeb版プレスリリースに掲載された。)

2013

*Hiroyuki Ebata and Masaki Sano,
Bifurcation from stable holes to replicating holes in vibrated dense suspensions,
Physical Review E 88, 053007/1-8 (2013).

概要: 垂直に加振された濃厚粒子懸濁液に生じるホールとその自己複製現象に関する実験とモデルに関する研究である。自己複製するパターンは、これまで反応拡散系などで知られていたが、粒子懸濁液の系で安定なホール構造と間欠的な分裂を繰り返す不安定性を見いだした。また、対応するダイナミクスにおける変形の確率分布や分裂の時間間隔などを再現する数理モデルを提案した。

*Patrik L. Ferrari, Tomohiro Sasamoto, Herbert Spohn,
Coupled Kardar-Parisi-Zhang Equations in One Dimension,
Journal of Statistical Physics 153, 377-399 (2013).

概要: 過去数年にわたり、一次元KPZ方程式の解のスケーリング特性の理解は、理論的にも実験的に、かなり進んでいる。この論文では、そこで得られた知見の一部を、結合した1次元KPZ方程式に拡張する。多成分確率的駆動あり格子ガスの非線形な揺らぎのある流体力学との等価性を確立する。理論の予測を確認するために、二成分AHRモデルのモンテカルロシミュレーションを行い、スケーリング指数だけでなく、スケーリング機能と非普遍係数に関しても比較した。

Takashi Imamura, *Tomohiro Sasamoto, Herbert Spohn,
On the equal time two-point distribution of the one-dimensional KPZ equation by replica,
Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical 46, 355002/1-9 (2013).

概要: 1次元のKardar-Parisi-Zhang方程式の厳密解においては、1点高さ揺らぎは厳密解が見いだされ、詳しく調べられているが、多点の分布については理解が遅れている。最近Dotsenkoが長時間極限における2点分布に関するある表式を得たが、KPZ方程式以外の系に対する先行研究で得られたとの関係が明らかではなかった。本論文ではDotsenkoが得た表式が以前から知られていたAiry過程と呼ばれる過程の2点分布と等しい事を示した。(IOP selectに選ばれた。)



論文等 | 総説解説

2018

佐野雅己, 玉井敬一,
層流・乱流遷移―非平衡相転移としての乱流,
日本物理学会誌, 73(7), 463-468 (2018).

*Kazumasa A. Takeuchi,
An appetizer to modern developments on the Kardar-Parisi-Zhang universality class,
Physica A 504, 77-105 (2018).

概要: 本総説は、竹内がサマースクール "Fundamental Problems in Statistical Physics XIV" で講義を行った際の講義ノートであり、成長界面、有向ポリマー、粒子輸送等に伴う非平衡揺らぎを記述する Kardar-Parisi-Zhang (KPZ) 普遍クラスについて非専門家向けのレビューとなっている。1次元KPZクラスは、2000年以降の数理的な進展を契機として、我々の理解が刷新された。本講義ノートでは、そうした進展が、物理的な意義や直感を強調する形で解説されている。著者らによる液晶乱流実験についても解説がある。 【笹本智弘:KPZクラスの理論的側面について議論、佐野雅己:液晶乱流を用いた界面成長実験の共同研究者】

2017

佐野雅己,
自ら動く物質における秩序とトポロジカル欠陥,
日本物理学会誌, 72(1), 8-9 (2017).

佐野雅己,
特集:ゆらぎと構造から見る非平衡の世界、巻頭言,
パリティー, 32(11), 4-5 (2017).

佐野雅己,
総論:非平衡科学の新展開,
パリティー, 32(11), 6-11 (2017).

佐野雅己,
層流・乱流転移と普遍法則,
サマースクール数理物理, 2017, 28-51 (2017).

*竹内一将,
非平衡相転移におけるミクロとマクロ:吸収状態転移の例,
数理科学 649, 38-44 (2017).

概要: 非平衡相転移の代表例である吸収状態転移、特に directed percolation 普遍クラスについて、現象のミクロな構成要素とマクロな臨界現象との繋がりを解説した。

笹本智弘,
物理学と確率・統計,
数理科学 647, 38-44 (2017).

概要: 物理学における確率・統計の役割についての入門的解説記事である。確率論における中心極限定理から始め、ブラウン運動やアインシュタイン関係式など、非平衡統計力学に関係することにまで言及した。

笹本智弘,
非平衡ゆらぎの普遍性,
日本物理学会誌 72, 318-319 (2017).

概要: 非平衡系に見られるゆらぎの普遍性についての解説記事である。界面成長におけるKPZ普遍性について説明した後、同じ普遍分布や相関が、非調和鎖を含めたより一般的な1次元多成分系で見られると期待されることや、数学との関連について述べた。

2016

*竹内一将,
確率的統計力学モデルとKPZ普遍法則 – 非平衡トイモデルが自然現象と出会うとき,
数理科学 631, 26-31 (2016).

概要: 本稿では、Kardar-Parisi-Zhang(KPZ)普遍クラスに属するASEPやPNGモデルの厳密解や、著者らによる液晶乱流の成長界面ゆらぎの実験結果を紹介し、一次元KPZクラスに関する2000年以降の進展を概観する。また、未だ厳密解のない統計量に対し、液晶系の実験結果を踏まえて、他の系にどのような予言ができるかも議論している。 【佐野雅己(液晶実験の共同研究)、笹本智弘(理論的側面の議論)】

*佐野雅己,
現象のモデル化と数理モデルの普遍性,
数理科学 631, 1-4 (2016).

概要: 「数理モデルと普遍性」- モデル化で捉える自然現象の本質 -と題する特集を企画し、統計物理のモデルを中心に単純な数理モデルが自然現象の普遍性をみごとに表す場合があることを延べ、各記事の概要を紹介した。 【本特集では領域メンバーから、北畑裕之、竹内一将、内田就也、西口大貴が同号に執筆した。】

2015

*竹内一将,
To be, or not to be -吸収状態をめぐる非平衡臨界現象の物理学,
日本物理学会誌 70, 599-607 (2015).

概要: 本稿は、吸収状態、すなわち一度入ったら二度と出てくることができない状態への非平衡相転移に関する入門的な解説記事である。特に、directed percolationクラスと呼ばれる吸収状態転移の基本的な普遍クラスの臨界現象と、液晶乱流を用いた実験検証に重点を置いている。単純流体、コロイド系、超伝導渦などを用いた最近の実験的進展についても議論している。 【佐野雅己(液晶乱流実験の共同研究)】

2013

*佐野雅己,
力学的エネルギー,
数理科学 602, 41833 (2013).

概要: 力学的エネルギーに関連して、力学の変分原理、完全流体の変分原理、可積分と非可積分、カオス、TDGL方程式、CGL方程式などについて解説した。



論文等 | 会議録

2018

Takashi Imamura, *Tomohiro Sasamoto,
On the q-TASEP with a random initial condition,
Theoretical and Mathematical Physics, in press.

概要: ASEPやqTASEPと呼ばれる多粒子確率過程模型のカレント揺らぎを調べる際、step型と呼ばれる初期条件の場合はレプリカ法とベーテ仮説を組み合わせた方法が有向であるが、定常状態において同様の手法を適用しようとすると、モーメントが発散するという問題が生じる。本論文では、この問題を、q変形したラプラス変換を直接計算することで解決出来る事を議論した。

2014

*Kazumasa A. Takeuchi,
Experimental realization of Tracy-Widom distributions and beyond: KPZ interfaces in turbulent liquid crystal,
MSRI Publications 65, 495-507 (2014).

概要: 界面ゆらぎの他、様々な非平衡ゆらぎを普遍的に記述するKPZ普遍クラスでは、1次元系の場合、ランダム行列理論でよく知られているTracy-Widom分布が普遍的な分布関数として現れるなど、様々な統計的性質が可解模型の研究により判明している。本論文は、著者が行った液晶乱流界面の実験によってどのような厳密解の結果が実験的に検証され、またどのような実験結果が未解決の理論的問題として残されているかをまとめたレビューである。



国際会議発表

2018

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
Exploring Geometry Dependence of Universal Laws for Growing Interfaces,
IBS CSLM-UNIST Soft Matter Conference (Apr. 6-7, 2018), Ulsan, Korea.

*Masaki Sano,
When Can Active Matter Become Intelligent?,
Mini-symposium “Non-equilibrium dynamics and Information Processing” (Feb. 7-9, 2018), Okinawa, Japan.

*Masaki Sano, Masahito Uwamichi, and Kyogo Kawaguchi,
Topological Defects Control Collective Dynamics in Active Matter,
Fundamental Problems in ACTIVE MATTER (Jan. 26 – Feb. 2, 2018), Aspen Center for Physics, USA.

Oral (contributed)

Tomohiro Sasamoto,
Large deviation of a tagged particle in 1D symmetric exclusion process,
Non-Equilibrium Systems and Special Functions (Jan. 8-Feb. 2, 2018), Creswick, Australia.

Matteo Mucciconi,
Stationary KPZ fluctuations for the stochastic higher spin six vertex model,
Non-Equilibrium Systems and Special Functions (Jan. 8-Feb. 2, 2018), Creswick, Australia.

Iori Hiki,
The current fluctuations and spatial correlation in the LeRoux lattice gas with periodic initial conditions,
Non-Equilibrium Systems and Special Functions (Jan. 8-Feb. 2, 2018), Creswick, Australia.

Invited

Flat Growth vs Circular Growth -implications for interfaces and beyond-,
The Berkeley Statistical Mechanics Meeting 2018 (Jan. 12-14, 2018), Berkeley, USA.


2017

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
Structure controls fluctuations, but how? -in the case of growing interface fluctuations-,
International Symposium on Fluctuation and Structure out of Equilibrium 2017 (Nov. 20-23, 2017), Sendai, Japan.

Oral (contributed)

Iori Hiki,
Current Fluctuation and Spatial Correlation in Multicomponent Systems,
International Symposium on Fluctuation and Structure out of Equilibrium 2017 (Nov. 20-23, 2017), Sendai, Japan.

Invited

*Masaki Sano and Keiichi Tamai,
Transition to Turbulence and Nonequilibrium Phase Transition,
ENS-UT Workshop (Nov. 15-16, 2017), Tokyo, Japan.

Tomohiro Sasamoto,
Exact large deviation of a tracer position in 1D symmetric exclusion process,
16th International symposium “Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems (Nov. 20-23, 2017), Tokyo, Japan.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Experimental observations of statistical laws for growing interfaces & some connections to crystal facet fluctuations,
New developments in step dynamics on crystal surfaces: from nanoscale to mesoscale (Oct. 27-28, 2017), Osaka, Japan.

*Masaki Sano, Keiichi Tamai, Takahiro Tsukahara,
Transition to Turbulence in Channel and Annular Flow,
Workshop: Transition to Turbulence, Niels Bohr Institute (Oct. 23-25, 2017), Copenhagen, Denmark.

Poster

Iori Hiki,
Current fluctuations in multicomponent systems with periodic initial conditions,
Quantum Thermodynamics :Thermalization and Fluctuations (Sep. 27-30, 2017), Kyoto, Japan.

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
The Tracy-Widom distribution: a possible “central limit theorem” for certain correlated random problems,
JAGFoS2017 (Sep. 21-24, 2017), Bad Neuenahr, Germany.

Hirokazu Tanimoto, Kyogo Kawaguchi, Masahito Uwamichi, *Masaki Sano,
Cell Mechanics: from single cell to multi-cellular dynamics,
Annual Meeting of The Biophysical Society of Japan (Sep. 19-21, 2017), Kumamoto, Japan.

Tomohiro Sasamoto,
Exact large deviation of a tracer position in 1D symmetric exclusion process,
3rd Workshop on Statistical Physics (Aug. 28-Sep. 1, 2017), Bogota, Colombia.

*Masaki Sano and Kyogo Kawaguchi,
Topological Defects Control Collective Dynamics in Active Matter,
STOCHASTIC THERMODYNAMICS, ACTIVE MATTER AND DRIVEN SYSTEMS, ICTS Workshop (Aug. 7-11, 2017), Bangalore, India.

Tomohiro Sasamoto,
Fluctuations and integrability of the 1D KPZ equation and discrete models,
International Workshop on Classical and Quantum Integrable Systems (Jul. 24-28, 2017), Dubna, Russia.

Kazumasa A. Takeuchi,
1D KPZ interfaces: theory and experiment,
Fundamental Problems in Statistical Physics XIV (Jul. 16-29, 2017), Bruneck, Italy.

*Masaki Sano,
Thermal and Electric Effects in Active Colloid: Thermophoresis, Self-Propulsion, Self-Assembly,
Gordon Research Conference on Plasmonically-Powered Processes (Jun. 25-30, 2017), Hong Kong, China.

*Masaki Sano and Kyogo Kawaguchi,
Orientational Order and Topological Defects in Active Matter,
9th IUPAP International Conference on Biological Physics (Jun. 7-9, 2017), Rio de Janeiro, Brazil.

*Masaki Sano and Kyogo Kawaguchi,
Rosette and Comet: Possible Roles of Topological Defects in Biological Active Matter,
International Workshop on Physical Approaches to Biological Active Matter (Jun. 1-3, 2017), Porto De Galinhas, Brazil.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Examples of absorbing-state transitions and universal hysteresis,
International workshop on Glasses and Related Nonequilibrium Systems (Mar. 21-23, 2017), Osaka, Japan.

Oral (contributed)

*Kazumasa A. Takeuchi,
Exploring Geometry Dependence of Kardar-Parisi-Zhang Interfaces,
Physical and mathematical approaches to interacting particle systems -In honor of 70th birthday of Herbert Spohn- (Jan. 11-12, 2017), Tokyo, Japan.

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
Integrability and universality behind a random growth experiment,
Frontiers in Mathematical Physics (Jan. 6-9, 2017), Tokyo, Japan.


2016

Invited

Tomohiro Sasamoto,
Large deviation of a tagged particle in 1D symmetric exclusion process,
Dynamics Days Asia Pacific 9 (Dec. 14-17, 2016), Hong Kong, China.

Oral (contributed)

Masaki Sano,
On the Role of Topological Defects in Active Matter,
International Symposium on Universal Biology 2016 (Nov. 28-29, 2016), Tokyo, Japan.

Invited

Masaki Sano,
On the Role of Topological Defects in Active Soft Matter,
ENS-UT Joint workshop (Nov. 15-17, 2016), Paris, France.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Geometry-dependent interface fluctuations and their implications for chaos instability,
Interdisciplinary Applications of Nonlinear Science (Nov. 3-6, 2016), Kagoshima, Japan.

*Masaki Sano, Kyogo Kawaguchi,
On the Role of Topological Defects in Active Matter,
Interdisciplinary Applications of Nonlinear Science (Nov. 3-6, 2016), Kagoshima, Japan.

Tomohiro Sasamoto,
An analysis of q-TASEP with a random initial condition,
15th Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems (Nov. 2-4, 2016), Tokyo, Japan.

*Kazumasa A. Takeuchi,
ASEP as a surface growth model: universal fluctuation and its experimental test,
Conference on Driven Stochastic Transport in Low-Dimensional Systems (Sep. 27-29, 2016), Tehran, Iran.

*Masaki Sano, Kyogo Kawaguchi,
Dynamical Order and Topological Defects in Active Matter: from Molecule to Cell Sheet,
16th KIAS Conference on Protein Structure and Function (Sep. 22-24, 2016), Seoul, Korea.

*Masaki Sano, Keiichi Tamai,
Universal Transition to Turbulence in Shear Flow of Simple and Complex Fluids,
StatPhys Taiwan 2016 (Sep. 6-8, 2016), Taipei, Taiwan.

*Masaki Sano, Keiichi Tamai,
Universal critical behavior of the transition to turbulence in channel flow,
International Congress of Theoretical and Applied Mechanics 2016 (Aug. 21-26, 2016), Montreal, Canada.

Oral (contributed)

*Yosuke Fukai and Kazumasa A. Takeuchi,
Kardar-Parisi-Zhang interfaces with curved initial conditions — what exists “between” the universality subclasses?,
International Workshop on Stochastic Thermodynamics and Active Matters (Aug. 15-16, 2016), Beijing, China.

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
Growth with noise: experiments and theory,
Nonequilibrium Statistical Physics & Active Matter Systems — School and Workshop (Aug. 8-20, 2016), Beijing, China.

Oral (contributed)

*Masaki Sano, Keiichi Tamai,
Criticalities at the Transition to Turbulence in Shear Flow,
STATPHYS26 (Jul. 18-22, 2016), Lyon, France.

*Kazumasa A. Takeuchi and Takuma Akimoto,
Anomalous time correlation of KPZ and weak ergodicity breaking,
STATPHYS26 (Jul. 18-22, 2016), Lyon, France.

Poster

*Yosuke Fukai and Kazumasa A. Takeuchi,
Between universality subclasses: numerical and experimental results for KPZ interfaces with curved initial conditions,
STATPHYS26 (July 18-22, 2016), Lyon, France.

Oral (contributed)

*Kazumasa A. Takeuchi,
Slow relaxation and aging of universal KPZ fluctuations: how different are circular and flat interfaces?,
Stat’Phys 26 – Statistical Physics Conference Satellite, Non-equilibrium dynamics in classical and quantum systems: From quenches to slow relaxations (Jul. 13-15, 2016), Pont-a-Mousson, France.

*Yosuke Fukai and Kazumasa A. Takeuchi,
Crossover between Kardar-Parisi-Zhang Subclasses in Interfaces with Curved Initial Conditions,
Stat’Phys 26 – Statistical Physics Conference Satellite, Non-equilibrium dynamics in classical and quantum systems: From quenches to slow relaxations (Jul. 13-15, 2016), Pont-a-Mousson, France.

Invited

Tomohiro Sasamoto,
Large deviation of a tagged particle for stationary 1D symmetric simple exclusion process,
Non-equilibrium dynamics in classical and quantum systems: from quenches to slow relaxations (Jul. 13-15, 2016), Pont-a-Mousson, France.

Masaki Sano,
Research Overview on Soft Active Matter,
Big Waves of Theoretical Science in ​Okinawa (Jul. 8-11, 2016), Okinawa, Japan.

*Masaki Sano, Keiichi Tamai,
Does the Transition to Turbulence in Shear Flow belong to the Directed Percolation Universality Class?,
7th KIAS Conference on Statistical Mechanics (Jul. 4-7, 2016), Seoul, Korea.

Keynote/Plenary

Masaki Sano,
Thermophoresis, Self-Propulsion, and Collective Behavior of Janus Particles,
12th International Meeting on Thermodiffusion (May 30- Jun. 3, 2016), Madrid, Spain.

Invited

Masaki Sano,
Interaction and Possible Long Range Order in Active Matter Experiments II,
IASBS-ICTP School on Active Matter and Chemotaxis (May 14-25, 2016), Zanjan, Iran.

Masaki Sano,
Interaction and Possible Long Range Order in Active Matter Experiments I,
IASBS-ICTP School on Active Matter and Chemotaxis (May 14-25, 2016), Zanjan, Iran.

Masaki Sano,
Instabilities Leading to Chaos and Turbulence,
International Workshop New Frontiers in Nonlinear Sciences (Mar. 6-8, 2016), Niseko, Japan.

Masaki Sano,
Large Scale Collective Behavior in Nematic State of Active Biological Systems,
LMU-UT Joint Workshop (Feb. 29- Mar. 1, 2016), Tokyo, Japan.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Time correlation properties of KPZ fluctuations: from experimental perspectives,
New approaches to non-equilibrium and random systems: KPZ integrability, universality, applications and experiments (Jan.11- Mar.11, 2016), Santa Barbara, USA.

Keynote/Plenary

*Masaki Sano and Keiichi Tamai,
A Universal Transition to Turbulence in Channel Flow,
Extreme events and criticality in fluid mechanics: computations and analysis (Jan. 25-29, 2016), Toronto, Canada.


2015

Invited

*Tomohiro Sasamoto,
Construction of asymmetric interacting particle systems with self-duality,
Master lectures in the current topics in mathematical physics and probability (Dec. 27-30, 2015), Sanya, China.

*Tomohiro Sasamoto,
Stochastic dualities for asymmetric interacting particle systems,
Spectra of Random Operators and Related Topics (Dec. 10-12, 2015), Hiyoshi, Japan.

*Tomohiro Sasamoto,
Application of duality to stochastic non-equilibrium models,
Non-equilibrium Statistical Physics (Oct. 26- Nov. 20), Bangalore, India.

Tomohiro Sasamoto,
The 1D KPZ equation: exact solutions and universality,
Analytical Results in Statistical Physics (Nov. 5-6, 2015), Paris, France.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Random-matrix distributions under microscope: evidence for universal interfacial fluctuations,
RMT2015: Random matrix theory from fundamental mathematics to biological applications (Nov. 2-6, 2015), Okinawa, Japan.

*Tomohiro Sasamoto,
A determinantal structure for a finite temperature polymer model,
RMT2015: Random matrix theory from fundamental mathematics to biological applications (Nov. 2-6, 2015), OIST, Japan.

*Tomohiro Sasamoto,
Dualities for asymmetric interacting particle systems,
Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems 2015 (Oct. 26-29, 2015), Kyoto, Japan.

*Masaki Sano,
Interaction and Collective Dynamics of Self-Propelled Particles,
Nonequilibrium Collective Dynamics: Bridging the Gap between Hard and Soft Materials (NECD15) (Oct. 5-8, 2015), Potsdam, Germany.

Poster

*Yosuke Fukai and Kazumasa A. Takeuchi,
Curved KPZ interface in liquid crystal electroconvection and numerical model,
iCeMS International Symposium Hierarchical Dynamics in Soft Materials and Biological Matter (Sep. 23-26, 2015), Kyoto, Japan.

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
Universal Fluctuations of Growing Interfaces,
iCeMS International Symposium Hierarchical Dynamics in Soft Materials and Biological Matter (Sep. 23-26, 2015), Kyoto, Japan.

*Masaki Sano, Kyogo Kawaguchi, and Hirokazu Tanimoto ,
Uncovering cell mechanics: from single cell to multi-cellular dynamics,
iCeMS International Symposium Hierarchical Dynamics in Soft Materials and Biological Matter (Sep. 23-26, 2015), Kyoto, Japan.

Poster

*Kazumasa A. Takeuchi and Takuma Akimoto,
Weak ergodicity breaking in KPZ-class growing interfaces,
International Symposium on Fluctuation and Structure out of Equilibrium 2015 (SFS2015) (Aug. 20-23, 2015), Kyoto, Japan.

*Yosuke Fukai and Kazumasa A. Takeuchi,
Kardar-Parisi-Zhang interfaces with finite curvature,
International Symposium on Fluctuation and Structure out of Equilibrium 2015 (SFS2015) (Aug. 20-23, 2015), Kyoto, Japan.

*Masahiro Takahashi, Michikazu Kobayashi, Kazumasa A. Takeuchi,
Universality Class of Quantum Turbulence Transitions in Superfluids,
International Symposium on Fluctuation and Structure out of Equilibrium 2015 (SFS2015) (Aug. 20-23, 2015), Kyoto, Japan.

Invited

*Masaki Sano,
Universal Transition Route to Turbulence in Simple and Complex Fluids,
International Symposium on Fluctuation and Structure out of Equilibrium 2015 (SFS2015) (Aug. 20-23, 2015), Kyoto, Japan.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Universal transitions to turbulence: from simple fluid to liquid crystal, and quantum fluid,
Yukawa International Seminar 2015 (YKIS2015): New Frontiers in Non-equilibrium Statistical Physics 2015 (Aug. 17-19, 2015), Kyoto, Japan.

Poster

*Masahiro Takahashi, Michikazu Kobayashi, Kazumasa A. Takeuchi,
Critical exponents of laminar-turbulent transition in superfluids with quantized vortices,
Yukawa International Seminar 2015 (YKIS2015): New Frontiers in Non-equilibrium Statistical Physics 2015 (Aug. 17-19, 2015), Kyoto, Japan.

Invited

*Tomohiro Sasamoto,
The 1D KPZ equation and its universality,
Yukawa International Seminar 2015 (YKIS2015): New Frontiers in Non-equilibrium Statistical Physics 2015 (Aug. 17-19, 2015), Kyoto, Japan.

Poster

*Masahiro Takahashi, Michikazu Kobayashi, Kazumasa A. Takeuchi,
Directed Percolation Universality in Superfluids with Turbulent Vortices,
2015 International Symposium on Quantum Fluids and Solids (QFS2015) (Aug. 9-15, 2015), Niagara Falls, America.

*Yosuke Fukai and Kazumasa A. Takeuchi,
Experimental and Numerical Approaches to Universality in Growing Scale-invariant Interfaces,
Summer school: Stochastic processes and random matrices (Jul. 6-31, 2015), Les Houches, France.

Invited

*Tomohiro Sasamoto,
A determinantal structure for the O’Connell-Yor polymer mode,
Random Polymers and Algebraic Combinatorics (May 25-29, 2015), Oxford, UK.

*Masaki Sano,
Different phases and patterns in biological active nematic systems,
Conference on Physics of Active Matter (May 12-16, 2015), Suzhou, China.

*Tomohiro Sasamoto,
A determinantal structure for finite temperature directed polymer,
113th Statistical Mechanics Conference (May 10-12, 2015), Rutgers, USA.

*Masaki Sano,
Active colloids: hydrodynamic and electrostatic interactions,
Spring School on Active Matter (May 9-10, 2015), Beijing, China.

*Tomohiro Sasamoto,
A determinantal structure for the O’Connell-Yor polymer model,
Workshop on stochastic processes in random media (May 4-15, 2015), Singapore.

*Masaki Sano,
Universal Transition Routes to Turbulence in Simple and Complex Fluids,
Physics of Structural and Dynamical Hierarchy in Soft Matter (Mar. 16-18, 2015), Tokyo, Japan.

*Masaki Sano,
Collective Motion in Active Suspension: From Molecule to Colloid,
首都大学東京 公開シンポジウム「ソフトマターを基盤とするバイオ系の構築」 (Mar. 9, 2015), Tokyo, Japan.

*Masaki Sano,
Experimental Demonstration of Information-to-Energy Conversion in Small Fluctuating Systems,
APS March Meeting 2015 (Mar. 2-6, 2015), San Antonio, USA.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Universal fluctuations of growing interfaces and characterization via sign renewals,
Focus Meeting of the Kyoto Winter School for Statistical Mechanics (Feb. 16-17, 2015), Kyoto, Japan.

*Masaki Sano,
Introductory talk: diversity and universality in active matter,
Kyoto Winter School for Statistical Mechanics, Frontiers in Statistical Mechanics: From Nonequilibrium Fluctuations to Active Matter (Feb. 4-17, 2015), Kyoto, Japan.

*Masaki Sano,
Collective Motion of Self-Propelled Objects: From Molecules to Colloids,
International Conference on Mathematical Modeling and Applications 2014 ‘Crowd Dynamics’ (Jan. 10-12, 2015), Tokyo, Japan.

*Masaki Sano,
Cell Mechanics: from single cell to multi-cellular dynamics,
iTHES Colloquium (Jan. 8, 2015), Wako, Japan.


2014

Invited

*Masaki Sano,
Universal Transition Routes to Turbulence in Simple and Complex Fluids,
Vires Acquirit Eundo: The University of Tokyo x OIST Joint Symposium (Dec. 12-13, 2014), Okinawa, Japan.

Hirokazu Tanimoto, Kyogo Kawaguchi, *Masaki Sano,
Cell Mechanics: from single cell to multi-cellular dynamics,
ENS-UT Joint Workshop in Physics, 2014 (Dec. 8-9, 2014), Paris, France.

*Masaki Sano,
移流のあるマクロ系における非平衡相転移現象-流体における層流・乱流転移と液晶における乱流・乱流転移-,
東北大学物性コロキュウム (Dec. 1, 2014), Sendai, Japan.

*Masaki Sano, Hong-Ren Jiang, and Daiki Nishiguchi,
Collective Dynamics of Active Particles Driven by a Surface Slip Flow,
7th International Workshop on Advanced Materials Science and Nanotechnology, IWAMSN 2014 (Nov. 2-6, 2014), Ha Long, Vietnam.

*Masaki Sano,
Phase transitions in nonequilibrium systems,
Cooperation in Physics Workshop: Todai-LMU (Oct. 27-29, 2014), Munich, Germany.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Weak ergodicity breaking in KPZ-class interfaces,
Fluctuation and Correlation in Stochastic Systems (Oct. 15, 2014), Tokyo, Japan.

*Masaki Sano,
From Non-Equilibrium Physics to Active Matter,
The 20th International Conference on DNA Computing and Molecular Programming (Sep. 22-26, 2014), Kyoto, Japan.

Oral (contributed)

*Kazumasa A. Takeuchi,
KPZ-class interfaces in turbulent liquid crystal: beyond a “mere” confirmation,
Interface fluctuations and KPZ universality class – unifying mathematical, theoretical, and experimental approaches (Aug. 20-23, 2014), Kyoto, Japan.

*Tomohiro Sasamoto,
A few caveats and exact solutions for the 1D KPZ equation,
Interface fluctuations and KPZ universality class – unifying mathematical, theoretical, and experimental approaches (Aug. 20-23, 2014), Kyoto, Japan.

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
Experimental evidence of KPZ growing interfaces and beyond,
School on Non-linear Dynamics, Dynamical Transitions and Instabilities in Classical and Quantum Systems (Jul. 14 – Aug. 1, 2014), Trieste, Italy.

Tomohiro Sasamoto,
The one-dimensional KPZ equation and its universality,
37th Conference on Stochastic Processes and Their Applications (Jul. 28- Aug. 1, 2014), Buenos Aires, Argentina.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Covariant Lyapunov vectors capture the collective dynamics of large chaotic systems,
Dynamics Days Asia Pacific 08 (Jul. 21-24, 2014), Chennai, India.

*Tomohiro Sasamoto,
Fluctuations for 1D KPZ equation and Related Models,
School on Non-linear Dynamics, Dynamical Transitions and Instabilities in Classical and Quantum Systems (Jul. 14- Aug. 1, 2014), Trieste, Italy.

*Masaki Sano,
A simple force-motion relation for crawling cells,
Breaking Barrier from Physics to Biology (II) (Jun. 14-16, 2014), Xi’an, China.

Oral (contributed)

*Kazumasa A. Takeuchi,
Turbulent liquid crystals unveil universal fluctuation properties of growing interfaces,
Advances in Nonequilibrium Statistical Mechanics, large deviations and long-range correlations, extreme value statistics, anomalous transport and long-range interactions (May 5- Jul. 4, 2014), Florence, Italy.

Invited

*Tomohiro Sasamoto,
The one-dimensional KPZ equation: recent progress and beyond,
Nonequilibrium Problems in Physics and Mathematics (Jun. 2-6, 2014), Ascona, Switzerland.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Exploring universal scaling laws far from equilibrium with turbulent liquid crystal,
APS March Meeting (Mar. 3-7, 2014), Denver, USA.

*Masaki Sano,
From Brownian to Driven and Active Dynamics of Colloids: Energetics and Fluctuations,
IAS Program on Frontiers of Soft Matter Physics: from Nonequilibrium Dynamics to Active Matter (Jan. 2-29, 2014), Hong Kong, China.


2013

Invited

*Tomohiro Sasamoto,
Replica and dualities for KPZ systems,
Spectra of Random Operators and Related Topics (Dec. 5-7, 2013), Kyoto, Japan.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Experimental evidence for universal fluctuation properties of growing interfaces,
12th Workshop on Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems (Nov. 21-23, 2013), Tokyo, Japan.

*Tomohiro Sasamoto,
Fluctuations for one-dimensional Brownian motions with oblique reflection,
12th Workshop on Stochastic Analysis on Large Scale Interacting Systems (Nov. 21-23, 2013), Tokyo, Japan.

*Tomohiro Sasamoto,
The KPZ scaling functions in systems with a few conserved quantities,
East Asia Joint Seminar on Statistical Physics 2013 (Nov. 21-24, 2013), Kyoto, Japan.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Critical phenomena out of equilibrium probed by liquid-crystal turbulence,
East Asia Joint Seminars on Statistical Physics 2013 (Oct. 21-24, 2013), Kyoto, Japan.

*Masaki Sano,
Thermal Non-equilibrium Transport in Colloids and Liquid Crystals,
Lorentz Center Workshop: Hot Nanostructures (Oct. 21-25, 2013), Leiden, Netherland.

*Kazumasa A. Takeuchi,
Powerful and geometry-dependent universality in growing interfaces,
Small Systems far from Equilibrium: Order, Correlations, and Fluctuations (Oct, 14-18, 2013), Dresden, Germany.

*Masaki Sano,
Self-Organizing Dynamics of Active Colloids,
Diffusion Fundamentals V: Basic Principles of Diffusion Theory, Experiment, and Application (Aug. 26-28, 2013), Leipzig, Germany.

*Masaki Sano,
Collective Dynamics of Active Colloids,
Gordon Research Conference (Bio-Soft Matter: Dynamical and Structural Complexity) (Aug. 18-23, 2013), Colby-Sawyer, NH, USA.

*Masaki Sano,
Research on Non-equilibrium Systems Aims at Protolife,
International Workshop “From Soft Matter to Protocell” (Sep. 18-20, 2013), Sendai, Japan.

Poster

*Kazumasa A. Takeuchi,
Emergence of random-matrix statistics as universal properties of growing interfaces,
satellite meeting of STATPHYS25 & YITP workshop, Mathematical Statistical Physics (July. 29- Aug. 03, 2013), Kyoto, Japan.

Invited

*Kazumasa A. Takeuchi,
Exploring universal out-of-equilibrium scaling laws with turbulent liquid crystal,
XXV IUPAP International Conference on Statistical Physics, STATPHYS25 (Jul. 22-26, 2013), Seoul, Korea.

Oral (contributed)

*Tomohiro Sasamoto,
Exact stationary two-point function for the 1D KPZ equation,
XXV IUPAP International Conference on Statistical Physics, STATPHYS25 (July, 22-26, 2013), Seoul, Korea.

Invited

*Masaki Sano and Hirokazu Tanimoto,
Detecting Symmetry Breaking in Traction Force Dynamics of Migrating Amoeboid Cells,
Patterns and waves in populations of cells and active particles (Jul. 19-20, 2013), Seoul, Korea.




著書

2016

「ムースの物理学 構造とダイナミクス」
“「イントロダクション」(pp.ix-xi)「第1章 ムースの有用性」(pp.1-23)「第3章 誕生,生涯,そして死」(pp.95-145)「第5章 実験とシミュレーションの技法」(pp.282-303)”
竹内一将
原著者:Isabelle Cantat, Sylvie Cohen-Addad, Florence Elias, François Graner, Reinhard Höhler, Olivier Pitois, Florence Rouyer, Arnaud Saint-Jalmes
監訳者:奥村剛
共訳者:梶谷忠志,武居淳,竹内一将,山口哲生
吉岡書店(2016), ISBN : 978-4-8427-0368-8

概要:本書は、ムース(フォーム・泡の集合体)の物理化学的な性質について網羅的に扱った初めての書物である。ムースの構造や安定性、熟成や排液に伴うダイナミクス、ムースが示す特徴的なレオロジーなどの最新の知見が初学者向けにまとめられている。

2014

「キリンの斑論争と寺田寅彦」松下貢(編)
“割れ目” 佐野雅己
岩波書店(2014), 63-79, ISBN : 978-4-00-029620-5

概要:複雑系研究の草分け的存在である寺田寅彦とその門下の平田森三が岩波の雑誌「科学」上で生物学者と起こしたキリンの斑論争とその科学史的な意義、現代的視点から見た非平衡系のパターン形成現象などに関する論説集。分担部分では、平田森三が発見した加熱冷却による振動亀裂の非線形動力学としての理解とその応用としての柱状節理の形成機構などについて議論している。
新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」