研究項目
計画研究 | 公募研究(2016-2017) | 公募研究(2014-2015)
計画研究 |
||
---|---|---|
A01 基礎班 | ||
古典系および量子系に対して、非平衡ゆらぎの新しい普遍性を発見・確立するとともに、多彩な物質群が示す現象をゆらぎと構造の普遍法則にもとづいて理解する。例えば、固体量子素子における電流ゆらぎ、コロイド多体系やソフトマター界面におけるミクロ・マクロゆらぎ、さらに班をまたがり、バルク系でゆらぎが顕著に表れる液晶の配向ゆらぎ、バイオマターの自発ゆらぎなどがその典型的な対象となる。また、非平衡関係式の連続系への拡張や情報のやりとりを含む非平衡熱力学の定式化を発展させ、液晶ゆらぎなどの連続場や、非平衡界面ゆらぎの理論と実験、微小系の制御実験との定量的な比較を行う。さらに、ガラス系の特異な振る舞いを、隠れた構造によって引き起こされる極端に遅いゆらぎのダイナミクスとして捉え、他の系にも適用できるアイデアを提出する。 | ||
A01-001 非平衡ゆらぎの熱力学的体系 | ||
研究代表者 | 佐々 真一 | 京都大学 大学院理学研究科 教授 |
研究分担者 | 中川 尚子 | 茨城大学 理学部 教授 |
A01-002 非平衡量子系の輸送ダイナミクス | ||
研究代表者 | 小林 研介 | 大阪大学 大学院理学研究科 教授 |
研究分担者 | 齊藤 圭司 | 慶応義塾大学 理工学部 教授 |
研究分担者 | 沙川 貴大 | 東京大学 大学院工学系研究科 准教授 |
A01-003 非平衡ゆらぎが生み出す構造と運動の普遍性 | ||
研究代表者 | 佐野 雅己 | 東京大学 大学院理学系研究科 教授 |
研究分担者 | 笹本 智弘 | 東京工業大学 理学院 教授 |
研究分担者 | 竹内 一将 | 東京工業大学 理学院 准教授 |
連携研究者 | 山本 量一 | 京都大学 大学院工学研究科 教授 |
A01-004 ガラスにおける遅いゆらぎのダイナミクスと隠れた秩序 | ||
研究代表者 | 宮崎 州正 | 名古屋大学 大学院理学研究科 教授 |
研究分担者 | 吉野 元 | 大阪大学 サイバーメディアセンター 准教授 |
A02 時空班 | ||
冷却原子気体や液晶、エマルション、反応拡散系など連続場として表わすことが可能な物理系における非平衡構造のダイナミクスとミクロ・マクロのゆらぎの観測・理論から、オーダーパラメータのある系に特徴的なゆらぎと構造の法則に迫る。例えば、界面ダイナミクスや渦構造が支配する動的秩序は、冷却原子系、液晶、反応拡散系などに共通して出現し、保存量の有無やオーダーパラメータの性質などを指定することで、横断的かつ統一的に捉えることが可能である。ソフトマターの非平衡ゆらぎと応答関数を測定する新規装置を開発し、非平衡ゆらぎの測定手法の確立を目指す。また、微小空間での非平衡構造を探求し、原子間相互作用にまで及ぶ高精度の制御とその効果を明らかにし、ゆらぎと非平衡構造の相互作用が細胞の機能として現われるメカニズムを解明する。 | ||
A02-001 非平衡定常状態におけるソフトマターのゆらぎとレオロジー | ||
研究代表者 | 折原 宏 | 北海道大学 大学院工学研究院 教授 |
研究分担者 | 長屋 智之 | 大分大学 工学部 教授 |
研究分担者 | 佐藤 勝彦 | 北海道大学 電子科学研究所 准教授 |
研究分担者 | 日高 芳樹 | 九州大学 大学院工学研究院 助教 |
連携研究者 | 中垣 俊之 | 北海道大学 電子科学研究所 教授(2015年10月まで研究分担者) |
A02-002 多成分ボース・アインシュタイン凝縮体の非平衡ダイナミクス | ||
研究代表者 | 平野 琢也 | 学習院大学 理学部 教授 |
研究分担者 | 斎藤 弘樹 | 電気通信大学 大学院情報理工学研究科 教授 |
連携研究者 | 高橋 雅裕 | 学習院大学 理学部 助教 |
連携研究者 | 衛藤 雄二郎 | 産業技術総合研究所 計量標準総合センター 主任研究員 |
連携研究者 | 柴田 康介 | 学習院大学 理学部 助教 |
A02-003 小さな反応拡散系における秩序形成から生物の機能へ | ||
研究代表者 | 櫻井 建成 | 山口芸術短期大学 芸術表現学科 准教授 |
研究分担者 | 北畑 裕之 | 千葉大学 大学院理学研究院 准教授 |
研究分担者 | 澤井 哲 | 東京大学 大学院総合文化研究科 准教授 |
研究分担者 | 石原 秀至 | 東京大学 大学院総合文化研究科 特任准教授 |
A03 機能班 | ||
ソフトマター分子集合体におけるゆらぎと、生体高分子や脂質2分子膜等のメソ構造などとの協奏から生じる現象に焦点を当てて、時空間秩序形成がマクロなゆらぎや自己駆動、自己生産、自己複製などの機能へと転化するメカニズムを、実験と理論の両面から明らかにする。具体的には、上記のような生命現象が示す特質を物理モデルから細胞モデルまでを含む階層的な実験手法で構築するとともに、化学反応や相転移を脂質ベシクル構造の変化と結合させ、自己生産や自己駆動等の機能を生じる人工細胞モデルの実現を目指す。また、細胞の力学特性を細胞内での自発ゆらぎとその力学応答の関係から解明する研究などを推進する。このように、空間構造の対称性の破れや時間的な対称性の破れが、人工細胞モデル系に並進運動や自発変形運動、分裂などをもたらすメカニズムをA02班メンバー等との協力の下に明らかにするとともに、膜の非平衡メソ構造の新奇なダイナミクスの解明を通して、新しい理論的枠組みの構築を目ざす。 | ||
A03-001 ソフトマターから人工細胞への物理的アプローチ | ||
研究代表者 | 今井 正幸 | 東北大学 大学院理学研究科 教授 |
研究分担者 | 菅原 正 | 神奈川大学 理学部 教授 |
研究分担者 | 豊田 太郎 | 東京大学 大学院総合文化研究科 准教授 |
研究分担者 | 佐久間 由香 | 東北大学 大学院理学研究科 助教 |
A03-002 生体膜におけるメソ構造の非平衡ダイナミクス | ||
研究代表者 | 好村 滋行 | 首都大学東京 大学院理工学研究科 准教授 |
研究分担者 | 野口 博司 | 東京大学 物性研究所 准教授 |
研究分担者 | 芝 隼人 | 東北大学 金属材料研究所 特任助教 |
連携研究者 | 多羅間 充輔 | 京都大学 福井謙一記念研究センター フェロー |
A03-003 非熱的に駆動されたバイオマターの非平衡動力学 | ||
研究代表者 | 木村 康之 | 九州大学 大学院理学研究院 教授 |
研究分担者 | 水野 大介 | 九州大学 大学院理学研究院 准教授 |
A03-004 時空間秩序の生成とその生命現象への展開 | ||
研究代表者 | 吉川 研一 | 同志社大学 生命医科学部 教授 |
研究分担者 | 鶴山 竜昭 | 京都大学 大学院医学研究科 教授 |
研究分担者 | 市川 正敏 | 京都大学 大学院理学研究科 講師 |