*Hiroyuki Kitahata, Natsuhiko Yoshinaga,
Effective diffusion coefficient including the Marangoni effect,
Journal of Chemical Physics 148, 134906/1-8 (2018).
概要: 樟脳の円板を水面に浮かべると樟脳分子が溶けだし、表面張力差を生み出すためマランゴニ対流が発生する。このマランゴニ対流による輸送のため、樟脳分子はバルク中の拡散と比べて非常に速く広がる。この輸送現象を拡散係数に組み込めないかと考え、第一段階として樟脳粒が固定されている場合を考えた。定常状態での流れ場と樟脳分子の濃度場を計算し、それを実効的な拡散係数を用いて表すことを試みた。その結果、波数には依存するもののマランゴニ対流による樟脳分子の輸送を実効的な拡散係数で近似できることを示した。 【義永那津人(計算方法、理論解析に関する議論)】