研究項目

計画研究 A03 機能班

A03-001 ソフトマターから人工細胞への物理的アプローチ

研究代表者

今井 正幸  IMAI, Masayuki

東北大学 大学院理学研究科 教授
URL : http://www.bio.phys.tohoku.ac.jp/index.html

研究概要

高分子・両親媒性分子などの分子集合体が生命を形成する基本的な物質群であるあることは知られている。本研究ではそのような分子集合体に、生命を特徴づける基本的な機能 1)ベシクルの自己生産、2)遺伝情報分子の複製、3)代謝経路の確立、4)分子集合体の自己駆動、を与えるのに必要な条件に焦点を当てて、非平衡統計物理の観点からその物理モデルを構築することを目指す。特に、内部で遺伝情報分子を複製しながら自己生産するベシクル系 [K. Kurihara et al., Nature Chem. (2011)] は物質と生命を繋ぐプロトセルとして注目されており、そこでの遺伝情報分子とベシクルの自己生産の連携はベシクル系に新しいダイナミクスをもたらすことが期待される。本研究の究極の目的は、このような分子集合体(プロトセル)の合成とその解析を両輪とすることで、分子集合体から生命へと発展する分子集合体の物理を確立することにある。

研究分担者

菅原 正 SUGAWARA, Tadashi

神奈川大学 理学部
教授

研究分担者

豊田 太郎 TOYOTA, Taro

東京大学 大学院総合文化研究科
准教授

研究分担者

佐久間 由香 SAKUMA, Yuka

東北大学 大学院理学研究科
助教

新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」