研究項目

計画研究 A01 基礎班

A01-003 非平衡ゆらぎが生み出す構造と運動の普遍性

研究代表者

佐野 雅己  SANO, Masaki

東京大学 大学院理学系研究科 教授
URL : http://daisy.phys.s.u-tokyo.ac.jp/index_jp.htm

研究概要

本研究では、理論と実験の進展が著しい非平衡相転移や界面成長における非平衡ゆらぎに焦点を当て、統計力学理論と新規の計測技術を駆使して、ゆらぎとその中に潜む構造の普遍的性質を明らかにする。そのため特に、非平衡界面の成長に伴うゆらぎの普遍法則の探求、せん断流不安定による乱流転移の非平衡相転移シナリオの検証、システムサイズが小さくゆらぎと並進運動や変形が強く相関する非平衡現象の物理の解明を目指す。
具体的には、液晶乱流界面を用いて、界面成長の非平衡ゆらぎが従う法則について、対称性や保存則、初期条件を制御することにより、その全貌を明らかにする。第二に、非平衡ゆらぎが変形と局所的勾配を誘発し、並進運動を生み出すアクティブマターの実験系を実現し、非平衡系に特有の集団運動と熱ゆらぎや非熱的ゆらぎとの関係を明らかにする。これらの系を用い、理論との緊密な連携の下、ゆらぎが本質的な役割を果たす非平衡系の普遍法則とその広がりを探求する。

研究分担者

笹本 智弘 SASAMOTO, Tomohiro

東京工業大学 理学院
教授

研究分担者

竹内 一将 TAKEUCHI, Kazumasa

東京工業大学 理学院
准教授

連携研究者

山本 量一 YAMAMOTO, Ryoichi
京都大学 大学院工学研究科 教授
新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」