研究項目

公募研究 A01(2014-2015) 基礎班

地震および破壊の統計における新しい定量的関係式

研究代表者

波多野 恭弘  HATANO, Takahiro

東京大学 地震研究所 准教授
URL : http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/hatano

研究概要

地震は超巨大スケールの破壊現象であり、そのダイナミクスは極めて複雑・多様である。しかし、地震の「発生頻度」に話を限定すると、非常にシンプルで普遍的な統計法則が成立する。このような普遍的統計法則の背後にはロバストな統計力学的構造の存在が期待されるが、地震や破壊の法則を記述する統計力学はどのようなものであろうか?ここを理解するために、純経験的な統計法則を動力学モデルから再構成し、統計パラメターの実体的表現を得ることを試みる。とくに、地震発生場の応力と相関すると予想されているある二つの統計パラメターに注目し、それらを動力学的モデルから再構成する作業を通じて、「地震の統計パラメターと地震発生場の応力の間に成立する定量的関係式の確立」を目指す。統計パラメターと応力の関係を数値的に確立するとともに、次元解析や簡素化モデルの解析的計算などを通じて、関係式のスケーリング特性まで明らかにする。

連携研究者

桂木 洋光 KATSURAGI, Hiroaki
名古屋大学 大学院環境学研究科 准教授
新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」