研究項目

公募研究 A01(2014-2015) 基礎班

ソレー係数測定による温度勾配を外場とするソフトマテリアルの非平衡物性解析

研究代表者

喜多 理王  KITA, Rio

東海大学 理学部 教授
URL : http://www.sp.u-tokai.ac.jp/~rgms/indj01.html

研究概要

混合流体に外場として安定な温度勾配を付与すると、温度勾配をドライビングフォースとする成分の拡散が生じ濃度勾配が形成される。これはLudwig-Soret効果とも呼ばれ、測定手法の進歩とともにこの現象を特徴づける輸送係数が高分子やコロイドなどソフトマターにおいて得られるようになってきた。しかし、複雑な分子間相互作用を有するソフトマターでは、輸送係数の温度や濃度依存性などが系に大きく依存し結果の解釈が困難な場合が多い。本研究では、レーザー干渉計(TDFRS法)を用いて、ソフトマターの温度勾配下での分子拡散と構造形成現象をシステマティックに調べ、物質流やエネルギー流に与える分子レベルの相互作用の効果を調べていく。このような一連の研究によりルードヴィッヒ・ソレー効果の普遍性の探求と同時に、ルードヴィッヒ・ソレー効果測定によるソフトマターの非平衡系分子物性解析を実施する。

新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」