研究代表者

研究項目

公募研究 A02(2014-2015) 時空班

非平衡系におけるリズミックな時空間パターンのダイナミクスと制御

研究代表者

中尾 裕也  NAKAO, Hiroya

東京工業大学 大学院情報理工学研究科 准教授
URL : http://www.k.mei.titech.ac.jp/members/nakao/

研究概要

非平衡散逸系の時空間パターンは、化学反応現象や生命現象を主な題材として、活発に研究されてきている。特に、ターゲット波やスパイラル波に代表されるリズミックな時空間パターンの形成は,振動性や興奮性を持つアクティブな媒体の一般的性質であり、実世界の様々な系において観察されている。一般に、それらの系は反応拡散方程式や流体方程式に代表される非線形偏微分方程式によってモデル化されることが多く、その解析的な扱いは難しい。しかし、いくつかの限られた状況では、もとのモデルを低次元の常微分方程式に系統的に近似することができ、そのような手法は一般に縮約理論と呼ばれる。本研究では、リズミックな時空間パターンに対して一般的に適用可能な縮約理論を構築することと、構築した理論を生命現象等に関わる非平衡パターンに適用して、そのダイナミクスと応答特性を明らかにし、効果的な制御法を提案することを目的とする。

新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」