研究項目

公募研究 A02(2014-2015) 時空班

実在モデル系としての球形分子会合体からなる液体のガラス転移

研究代表者

齋藤 一弥  SAITO, Kazuya

筑波大学 数理物質系 教授
URL : http://www.chem.tsukuba.ac.jp/kazuya/

研究概要

ガラスは六千年以上の利用の歴史を持ち、実用材料として重要な地位を占める。そのミクロ構造や発現メカニズムは依然として未解明な部分が多く、凝縮系の科学において最大の未解決問題ともいわれている。理論あるいは計算機実験の対象とするモデル系は、多くの場合、単純な分子(粒子)からなる系であり、その一方で、実験的な研究はガラス転移の実現しやすさのため複雑な(「いびつな」)形をもつ低分子液体を対象とすることが多い。このため、実験と理論モデルの比較には種々の困難が伴う。本研究では、球形の会合体を選択的に形成する分子液体を理論モデルと比較するための実在モデルとして提案する。球形会合体形成物質に化学修飾を施し、粒子間相互作用を系統的に変化させ、そのガラス転移挙動の系統的な実験研究を行う。

連携研究者

山村 泰久 YAMAMURA, Yasuhisa
筑波大学 数理物質系 准教授
菱田 真史 HISHIDA, Mafumi
筑波大学 数理物質系 助教
新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」