研究項目

公募研究 A03(2014-2015) 機能班

アクティブマターの集団運動としての細胞組織の記述

研究代表者

義永 那津人  YOSHINAGA, Natsuhiko

東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 助教
URL : http://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/~yoshinaga/index_j.html

研究概要

細胞の内部構造は非常に複雑であるが、その力学的な性質は、高分子あるいは液晶、膜といったソフトマターの集合体として、特にフィラメントと分子モーターからなる細胞骨格を中心に支えられている。一方で、一個体としての細胞はエネルギーを消費しながら非平衡状態で自発的に変形し運動している。これらの二つの階層が、さらに上位にある集団としての細胞組織のマクロな性質、特に外部の力学的な刺激に対する応答や細胞の協同的な配置の変化へとつながるのかを明らかにしたい。まず、形を変えながら運動するドメインの集合体として見たときに現れる集団運動の協同性によって、どこまで細胞組織内のダイナミックスが理解できるのか、そして、細胞の構成要素を限りなく減らし、アクティブソフトマターとして細胞運動の数理モデルの構築することによって細胞組織の普遍的な理解を目指していく。

新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」