研究項目
公募研究 A02(2016-2017) 時空班
冷却原子を用いた非平衡孤立量子系の制御と前期熱化の研究 |
|
研究概要孤立量子系における熱平衡化の問題は、量子統計力学の基礎にかかわる最重要問題の一つとして、非常に注目を集めている研究テーマであります。主に理論的側面から国内外で活発に議論されてきました。一方、この量子系を実験的に実現して、その熱平衡化の振る舞いを観測することが近年可能となりつつあります。その代表例の一つが冷却原子系です。冷却原子系の特徴は、熱的に孤立系であることと、パラメーターの自由度が大きいということです。空間・時間の様々なパラメーターを様々に変化させることで、興味ある量子系を様々に模倣することが可能であり、量子シミュレーションと呼ばれ、大きな興味を集めている研究テーマとなっています。本研究では、冷却原子を用いて、量子非平衡系を構築します。空間の次元性や、さらには原子同位体を変えることにより、可積分系、またはそれに近い系を構築して、前期熱化的な振舞いの観測を目指します。 |
|
連携研究者
|
|