研究項目

公募研究 A02(2014-2015) 時空班

スピノル・ボース・アインシュタイン凝縮におけるトポロジカル欠陥のダイナミクス

研究代表者

小林 未知数  KOBAYASHI, Michikazu

京都大学 大学院理学研究科 助教
URL : http://www.ton.scphys.kyoto-u.ac.jp/nonlinear/index_j.html

研究概要

磁場ではなくレーザーによってトラップされ、原子のスピン自由度が凍結されずに冷却された冷却原子スピノル・ボース・アインシュタイン凝縮体では、その内部自由度の多様性および制御性の高さから従来の物性系やソフトマター系では実現し得なかったような様々なタイプのトポロジカル欠陥の実現が期待されている。その中には異なるトポロジカル欠陥の間に、トポロジカル欠陥のトポロジーを強く反映したような相互作用が働き、結果として非常に非自明な動的振る舞いを引き起こすものが予言されている。
本研究では、そのようなトポロジカル欠陥がスピノル・ボース・アインシュタイン凝縮体中に多数存在したときの、いわば「トポロジカル欠陥の新奇な共同現象」が、凝縮体全体の重要な動的性質を担う現象を、主に大規模な数値シミュレーションを用いることによって探索し、理論的に予言することである。

新学術領域研究「ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立」